Maison et Objet 01-2016 2


いつもながら雰囲気のある素適なブースです。


ソファー、アームチェアー、小椅子、サイドテーブル、センターテーブル、
照明等のアイテムが、Jazzミュージックが聞こえてきそうなくつろぎの優しさの有る空間を創っています。アームチェアーにゆったりと座っていると時間のたつもの忘れそうな心地良さです。

前に置かれていました。2種類の生地の張り分けがとてもチャーミングです。背もたれの優しいカーブのせいか座り心地も良かったです。
La Fibuleの家具・照明は小振りなサイズも揃っていて、日本の家には馴染みやすいフォームと色合いだと思います。シンプルでモダンなのですが、なぜか懐かしさを感じるそんなブランドです。

次にHERVE GAMBSのScènes d'Intérieur にあったブースを紹介します。
日本では花(アーティフィシアル)のアーティストとして知らせていますが、現在フランスでは香水のアーティストとしても頑張っています。

アーティフィシアル フラワーのアレンジメントに吹きかけて使う、インテリアの香水を創作した後、徐々に香水の奥深さと魅力に惹かれ、彼独自の香水をデザインするようになったそうです。勿論、体に付ける「香水」です。


「黒の香水」「白の香水」シリーズなどそれぞれに幾つかのストーリーを持った香りが揃っています。私が特に惹かれたのはこの「白の香水」シリーズの「Domaine du Cap」でした。夏のコートダジュール出のバカンスでボートに乗っているイメージの香りというストーリーです。素適ですね。
男性らしい強い香りから、ユニセックスの爽やかな香りまで色々なストーリーの香りが有りました。
有名ブランドの皆が知っている香りは一線を画した、オリジナリティーのある快い香り、HERVE GAMBSの香水、素敵です。
今日の最後に紹介したいのはForestierのブースです。





このブランドがセレクトした数人のデザイナーがこのブランドの照明や小物アクセサリーをデザインしています。
Christian Ghionデザインの照明もあります。
今回は照明に非常に力を入れていて、ブースの外壁一面に取り付けられていました。
「WILD」「Natural」のトレンドなのでしょうか。今回は軽快なナチュラル感のある照明が多かったです。
#
by fugas
| 2016-01-29 03:36
| INTERIOR
Maison et Objet 01-2016 1


今回は12月のパリで行われた連続テロ事件の影響で、セキュリティーが非常に強化されていました。RERの駅を出るとすぐに手荷物の検査があり、既に沢山の人が並んでいました。デパートや美術館の入り口でも行われているので既に慣れていましたが、初めて検査係員がロングコートやダウンを着た人にコートの前を開けて広げるように指示していました。体に爆発物を巻いていないかをチェックするためですが、これには少々驚きました。
広い展示会会場敷地内にある外部通路は例年1月のM&Oの際には通路がビニールで覆われ、内部が暖房されていますが、今回は暖冬の為か通路はオープンになっていました。


Hall 7入り口に向かって歩いていくと、係員がここは入れないのでHall 6から入るように言っていました。不思議に思いながらHall 6入り口を入ると直ぐにまた、手荷物検査の長い列が待っていました。検査を待っている間に内部を見渡すと、大きなARITA(有田焼)の企画展示ステージがありました。


検査後に近寄るとフランスで知名度の高い4人の日本人アーティストがそれぞれにデザインした磁器の作品を一つ一つのブースで展示していました。北野武はフランスではアーティストとして高く評価されています。
個人的には隈研吾デザインの繊細な時期に感動しました。(作品のアップした写真が取れず残念です)









こちらは「形」と「色」で4つ:純粋な白、独創的な優しい色、強い赤、強いピンク、のグループ分けされた「ムードボード」に分類されていました。内部を見て惹かれたのはやはりナチュラルな感じのグループと
陶磁器や陶器で出来た小さなシーリングランプでした。
次回はいよいよ気になったブースの紹介をしていきます。
#
by fugas
| 2016-01-28 05:51
| INTERIOR
パリの連続テロ事件から3週間

我家は11区にあり、各現場から歩いて15分位の所に位置していたため、事件の有った夜は救急車のサイレンの音が早朝まで静まり返った街に響いていました。私達は幸いその当日は日中ずっと外出していて疲れ、夜は家に居ました。22時半頃に友人からの安否確認電話があり、この事件を初めて知り、後は朝4時位までずっとニュースを聞いていました。

翌日14日(土)にフランスや日本、アメリカの友人達から沢山の安否確認のメール・電話を頂きました。日本のニュースでは「外出禁令」「国境封鎖」等と報道されていた様ですが、近所の商店やスーパーは通常に開いていました。EC加盟国間の移動にはパスポート検査は通常ありませんが、テロ後は検問を所々でしているようです。また確かに美術館・デパート・映画館は週末は「喪に服す」ということで閉まっていました。これが日本のニュースでは「外出禁令」「国境封鎖」になったようです。


そして翌週にはサンドニの街中のテロリストが滞在していたアパルトマンをフランス警察・軍が襲撃し、その後、ヨーロッパにあるテロリストのメインアジトがベルギーに有るらしいことが分かり、今もベルギー政府はテロリストの大規模な捜索をしています。
パリの連続テロでは、Bataclan(バタクラン)のロックのコンサート中にテロリストが侵入し、89人という多くの犠牲者を出し、10区と11区のカフェやレストラン(主にテラスにいた犠牲者が多かった様です)で次々とテロリストがカラシニコフ銃を乱射し、この連続テロで130人近い方々の尊い命を失いました。今回のテロはパリの街中で起こり、一般人がテロの的となりました。。。忘れることの出来ない悲しい事件です。
テロ事件から2週間後の11月20日に私は幾つかのテロの現場とフランス共和国の象徴のレパブリック広場を巡礼の様に訪れ、キャンドルを灯し、写真を撮って来ました。

世界中にこのニュースは速報され、世界中の人達に恐怖を与えました。テロリストTerroristはその語源そのままに人々に恐怖感Terrorを抱かせ、隷属させる人達です。恐怖感を世界中に与えたこの時点で、残念ながら彼らの企てを成功させてしてしまいました。
でも今、多くのパリっ子達はテロに隷属しない、テロに立ち向かうと言っています。これはどういうことかというと、一般人がテロに怯えず通常の生活・外出をすることです。決して銃を取って立ち向かうことではありません。フランスでは日本と同様に一般人の銃所持は禁止されています。安心して下さい。彼等はテロを怖がって今迄の生活スタイルを変えることは屈服したことになると言いたいのです。パリに長年住んだ私はこの気持ちが良く分かります。
今回の被害者達は人が集まるところに行ったからテロに遭ったのではありません。普通の生活をしている時に非常に運悪くテロの襲撃の被害に遭ったのです。これは事故に似ていませんか? 日本には地震・津波・台風等の被害に遭って命を奪われる不幸な事故が沢山あります。勿論天災とテロを一緒にするつもりはありませんが、人が集まるところに行ったのだから自己責任とか、テロ事件に遭いたくなければ出来るだけ外出を控えて。。というような偏った見方や論調を聞くと、私は非常に悲しくなります。
連続テロ事件後3週間を迎えた今日12月4日に、テロ事件の被害に遭い、テラスにいた客の5人の命が奪われた「A la Bière」というカフェが再オープンしました! オープンの朝から人が詰めかけ、テラス席も沢山の人で満席でした。TVのインタービューに答えた若い女性は「ここで犠牲となった方々のことを追悼し、忘れない為に来た」と言っていました。

この写真を見て下さい。例年通り今年もシャンセリゼ大通りはクリスマスのイルミネーションで飾られています。私達は例年通りクリスマスを祝い、新年を迎えるパーティーをします。パリがいつも「パリ」であり続けるのは、この老若男女のパリっ子達がいるからなのです。
かなり久し振りのブログの更新となりました。これからまた少しづつ書いていきたいと思いますので。時間のある時にまた時々覘いて下さい。
#
by fugas
| 2015-12-05 09:25
La Fibuleの新Show-Room

昨夜は1℃迄下がりました。行きかう人達は未だ厚手の冬のコートばかり着ています。
長い「冬」に辟易しているパリっ子の事ですから、少し温かくなったら、太陽の光を求めてきっと街中のカフェのテラスに人が溢れることでしょう。

今日はFUGASで取り扱っているLa Fibuleの新Show-Roomに行って来ました。今度の場所はパリを訪れた日本人が日本の味が恋しくなると行く、あのSainte Anne通りでした。
実は私自身、日本食レストランや日本の食材の購入等で、何度もその場所の前を通っていたのですが、失礼ながら全く気付きませんでした。Sainte Anne通りを歩く時、私はどうやら食関連の店ばかりに目が止まっていた様です。

Show-Room内部は小さいながらも、心地よい素適な空間です。これからきっとインテリア関連の雑誌に沢山取り上げられていくことでしょう。これからが楽しみなブランドです。
#
by fugas
| 2015-03-27 04:59
| INTERIOR
Maison et Objet 2015-01 (3)

「HIKIYOSE」は日本のLa LUZ(ラ・ルース)という会社のというブランドです。小田原の檜の間伐材を使った寄木を木地挽きしていく、伝統的な職人の「技」とデザイナーの山田佳一郎氏との素晴らしいコラボレーションから生まれた作品です。2014年の日本のグッドデザイン賞にも輝いたそうです。

間伐材の割れや節の使えない部分を取り、残った材から集成材を作り、幾つかの輪を切り分け、90度づつ回転させた輪を張り付けることによって収縮を抑えて強度を増し、極限まで薄くろくろで挽いていくそうです。
見た目の繊細な美しさを持ちながらも、実用に食器として使えるのです。
一つ一つ最高の職人「技」の手をじっくり掛けた作品であり、更に無垢材で同じ形の食器を作るときの3分の1の材料ですむというまさに「環境に優しい」作品です。檜の他、メープル、ウオールナットもありました。
当然ながら、M&Oの会期中世界中のそうそうたるバイヤーや、デザイナーから賞賛の声を沢山頂いていました。
この「HIKIYOSE」は東京・代官山のLa LUZ(ラ・ルース)の直営店で購入出来るそうです。
また工場が小田原にあるので、小田原駅の構内にこの「HIKIYOSE」の食器を使って頂くことの出来るお蕎麦屋さんもオープンしたそうです。興味のある方はぜひ行って見て下さい。

日本の和紙を使って、独特の風合いのある壁紙を作ったり、帯や着物の絹織物の反物をテキスタイルの素材として提案したりしていました。数年後には、これらのマテリアルが世界のデザイナー達のクリエーション作品に使われていることでしょう。楽しみです。
今回のM&Oで20周年を迎えたそうです。時事的な問題からビジターは例年より少なかったかもしれませんが、M&Oはこれからもインターナショナルなプロがワクワクして集まる展示会として続いて欲しいです。
#
by fugas
| 2015-02-03 09:11
| INTERIOR